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2020.12.31

お家で過ごそう

こんにちは、院長の松本です。昨日(1230日)の訪問診療が今年の仕事納めでした。

今年一年を振り返ってみると、新型コロナに振り回された一年でした。

4月のクリニック改装は大きな影響を受けました。当初は地域の皆さんが集えるスペースを充実させる予定だったのですが、新型コロナ流行を受けて大幅に設計変更。感染症患者さん用の出入り口、個室待合室、専用診察室を新設することになりました。2階の療養指導室もガウンや手袋などの感染対策物資の物置として運用しています。皆さんが笑顔で集える場所や機会が奪われてしまいました。また、この頃からクリニックスタッフも互いが濃厚接触者となるのを避けるために休憩時間を別々の部屋で過ごすようになりました。11月には、感染第三波が襲来し、クリニックでは隣地に特設テントを設置し、発熱外来を開始しました。その運営は感染リスクを下げるために極限まで携わる人間を減らして行われています。人と人の距離はどんどん拡がってしまったように思います。一方、発熱外来の設置には近隣住民の皆さんのご理解ご協力を頂きありがとうございます。私自身は、巷間言われるような「医療従事者への差別」を受けたことがありません(鈍感なだけかもしれませんが…)。これも、地域の皆さんの暖かさ、ご理解、ご協力のおかげであると心から感謝しております。

新型コロナ感染症の影響は、在宅医療にも出ているようにも感じます。人生の最後を自宅で過ごす方が増えています。施設や病院、ホスピスですら感染対策で面会制限が設けられています。制限は様々ですが、面会できるのは一日1~2人まで、11530分程度というのが標準的でしょう。これでは、会いたい人にも会えない、伝えたいことも伝えられない、手を握ってあげることすらできません。この年末年始、たくさんの方の在宅療養を担当させて頂いています。皆さんのお宅には、久しぶりの家族水入らずの賑やかな笑顔や、手を握り感謝の気持ちを伝えあう優しい気持ちが溢れています。皆さんが安心してご自宅で過ごせるよう、引き続きお手伝いさせて頂きます。

新型コロナに感染すると、今の日本の制度では無症状軽症であっても隔離されます(賛否様々な意見がありますが)。隔離中は人と会うことはなく、接触する人は防護服を着ています。想像するだけで、気分が落ち込みます。重症で入院となると、会いたい人にも会えず、伝えたいことも伝えられず、手も握ってもらえず、孤独に亡くなることもあります。自分の大切な人をそんな目に合わせたくないと思いますよね。皆さん、年末年始お家で過ごしましょう。

来年早々には日本でも新型コロナのワクチン接種が始まる予定です。来年は明るいニュースに溢れた一年になること願うばかりです。本年はありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

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